子どもが変わってくれないとき②参加の原理

前回は、子どもが変わってくれないときの解決策として、環境改善する方法を紹介しました。

 

子どもが変わってくれないとき①

 

今回は、「参加の原理」を紹介します。

 

子どもに問題の解決過程に参加させるのです。

 

問題が起こったときに親御さんが先回りして解決していませんか。

 

「お母さんがやっておいたから」

 

このように問題の解決過程に参加させないと、子どもは自分の問題に向き合わないことになります。

 

例えば、本屋で問題集を買ってきてあげてもやらなかったりしませんか。

 

子どもに勉強させるなら、お金を渡して「自分で問題集を選ばせる」方が効果的です。

 

自分で選んだということは、問題の解決過程に参加したことになるからです。

 

ベネッセなどの通信教育もやらなくなってため込んでしまうのも、子どもが参加していないからということが大きな要因になっているはずです。

 

ではどうやって子どもに問題解決について参加させたらよいのでしょうか。

 

 

 

例えば、テストの点数を上げたいと親御さんは考えたとしましょう。

 

「テストの点数を上げるためにどうすればいいと思う?」といきなり聞いても、「ほっといてくれ」となってしまうかもしれません。

 

テスト結果が返ってきたときが良いタイミングだと思います。

 

返ってきた結果に満足しているかをまず聞いてみましょう。

 

「3桁の順位を2桁にしたい」

 

「平均点はクリアしたい」

 

「各科目+10点とりたい」

 

など、子どもの手が届きそうな小さな目標が語られると思います。

 

小さな目標で構いません。自分で言わせます。

 

 

 

大人からしたら、「その程度の目標でいいの!?」と思うかもしれませんが、口を挟んではいけません。

 

 

イイね!とそのまま受け入れましょう。

 

 

いきなり大きな壁を越えようとさせてしまうと、子どもが参加してくれません。小さな階段から登っていくしかないのです。

 

 

 

子どもが越えられる目標を、子どもに設定させるのが大事です。

 

自分で設定した目標であれば、やろうかなという気持ちになれるはずです。

 

目標を決めたら、次にそれを達成するための具体的な方法を考えていきます。

 

どうやったら、その目標を達成できるか、いろいろな解決案を出しまくります。

 

ブレーンストーミングとも言われる手法ですが、とにかくここでは「量」が大事です。

 

思いついたものを全て言い合って紙に書いていきます。ここではじめて親御さんもアイディアを出していきます。

 

この時点ではダメ出しはしないのがポイントです。現実性のないようなアイディアでも、とりあえず書き留めていきましょう。

 

●スマホの使用時間を決める

●部屋を片付ける

●学校のワークを1週間前に終わらせる

●わからないときは先生や友達に質問する

●勉強したくなるような文房具を買う

●勉強に使えるアプリをインストールする

●塾に通う

●塾の自習室に週1回行く

 

 

 解決案が全て出たところで、その中から子どもが取り組めそうなものを選ばせます。

 

自分で選んだということが参加の原理から重要だからです。

 

 

さらに、選んだものを、具体的にどう実行するか考えていきます。ここでは親御さんの支援が必要なときはサポートしてあげてください(お金がかかるときなど)。

 

 

 

最後に、うまくいっているかどうかを検証する日を決めましょう。

 

週末など家族が集まるときに検証タイムをつくるといいと思います。下方修正する必要があるときは、実施しやすい内容に変えてあげてください。

 

下方修正でも「やり切った」という自信がつくはずなので、ここでも親御さんはグッとこらえて子どもの成長を見守りましょう。

 

 

 

このように、子どもの問題が起きたときは、その解消に向けてのプロセスに子ども自身を参加させることが大事です。子ども自身が参加しないと、子どもは動いてくれません。

 

たとえ目標が達成できなかったとしても、以前よりは、その問題が再び起きないように動けるようになっていくはずですよ。

 

まとめ

【大前提】

子どもが自ら問題解決のために動いてもらうためには、子どもが目標を自ら設定し、その解決のための方法を自ら選択したという過程が大事(参加の原理)

 

 

【具体的な手順①】

クリアできそうな小さい目標を設定させる

(保護者は口を出さない)

 

具体的な手順②】

目標達成のための解決案をたくさん出し合う

(保護者も参加)

 

具体的な手順③】

解決案の中から実行できそうなものを子どもに選ばせる

(保護者は口を出さない)

 

手順④

選んだものを実行するために具体的にどうするかを決める

(保護者サポートが必要なところは手助けする)

 

手順⑤

うまくいっているか検証する

(実行できない場合には下方修正してもいい)

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